アナログ転送とデジタル転送


モデムでの変調
 

FAX通信は白黒の粒情報を01のデジタル(ビット)データにして転送する方式です。


このデジタルデータを電話回線で転送するためにMODEMを使用することは既に説明しました。


モデムは01の情報を高い音、低い音というアナログ情報に置き換えています。

最近のデジタル電話の基礎技術
PCMという言葉をご存知でしょうか?
PCMは(Pulse Coded Modulation)の略でアナログ情報をデジタル情報に変換する方法の一つです。たとえばこの波形をデジタル化するときにPCMを使用すると

PCM対象のデータを一定時間でサンプリングしてその時間毎の電圧の値をデータとして相手に送り、このデータをもとに波形を再現します。

この方式の欠点は伝送データ量を減らそうとしてサンプリングの幅を大きくするとサンプリングの谷に入った波形が再現されないという点です。

 

 PCMのサンプリングタイミングと測定電圧の目盛りを節約すると波形の再現性が低くなって行くことが理解できると思います。最近のデジタル携帯電話は音が悪いと感じている方が多いと思います。
それに比べてPHSの音質が良く感じられるのはこのサンプリングの差によるものです。余談になりますが音質がいいと言われるCD(コンパクトディスク)はCD-ROMとして使用すると300MBの容量があります。
 この媒体は1時間30分の音楽を記録できるようになっています。
音の強さを 256段階でサンプリング(1サンプリング毎に 16bit)すると、300MBはビットにすると 300,000,000 x 8= 2,400,000,000bit
これを16で割ると 150,000,000回のサンプリング情報が記録していることになります。

 つまり、1秒あたり 3万回のサンプリングデータを記録していることになります。
(反対にCDと同じ音質をリアルタイムで伝送するには 4.8MBPSの伝送速度が必要ということになります。)これでも1/4音が判定出来ないので音楽教材にCDを使うのを止める提案が出ていることを考えると人間の耳(アナログ)の感度のよさには感動します。

内線電話でのFAX伝送

大手の企業や東京と大阪に拠点が別れている会社では、事業所間を光ファイバ回線やATM回線で結んでTDMで多重化している場合が多くあると思います。
そしてこのTDMの1チャネル(32KBPS程度)に音声を割り付けていると思います。この音声チャネルを使用してFAXを送るというのが一般的な利用方法と思います。

この方法はPCMの特性から非常に非効率的な回線使用方法であるといえます。その理由は2つあります。

無駄なPCM変調・復調
もともと音声回線に接続するために仕方なしに 「ピー」とか「ピロ」といった音にした波形をまたPCMでデジタル化する。
しかも音声の品質を保持するために高いサンプリング密度で多量のデータを生成します。
音声回線用の占有制御
 TDMのチャネルを使用して音声を送信する時には電話で使用する対向の利用者にこのチャネルを占有させるように制御しています。(実際には無言の時間等の無駄が多い)
 もしもFAXのデジタル情報をパケットとしてこのTDMチャネルにのせられるとかなりの効率化が期待できます。
音声系専用線使用ユーザのメリット
ここまでの説明でわかる通り、インターネットFAXアダプタを使用することでFAXデータがデジタル通信として最も効率的に伝送されることがわかると思います。

実測でA4紙1枚の送信で構内回線;PCM+TDM で 150KBのデータ

インターネットFAXアダプタ経由で40KBになりました。

構内専用回線のユーザでも回線使用率が高く回線の増強を検討している場合にFAXをインターネット経由にすることで拠点間の音声回線を空けることが可能になるということです。
FAXが占有している回線(TDMのチャネルが平均3回線とすると呼損率を考慮するとかなりの台数の電話がこの恩恵を受けることになります)

FAXをインターネットに追い出すことで拠点間の専用線を強化するのと同じ効果が得られるということです。



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